ロマンス詐欺とは?SNS・マッチングアプリで被害が急増!出会いの裏に潜むトラブル
- 2024年9月3日
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- 犯罪の種類
- 刑事事件弁護士相談広場
ロマンス詐欺とは、相手の恋愛感情につけこんで金銭を騙し取る詐欺犯罪の種類のひとつです。
スマートフォンの普及を背景に、SNSやマッチングアプリが男女の出会いの場として主流になりつつある一方、ロマンス詐欺をはじめとする犯罪の温床になっているという怖い一面もあります。リスクについての正しい認識を持ち、安全に利用することが大切です。
ロマンス詐欺とは?
ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリで知り合った相手と親しくなり、相手が自分に恋愛感情を持ったのを利用してお金をだましとるタイプの詐欺行為です。
スマートフォンでのSNSやマッチングアプリ利用の普及・浸透にともない、近年、被害者が増えています。
警察庁はSNS型ロマンス詐欺と呼び警戒を促しています。
参考:SNS型ロマンス詐欺 | 最新の詐欺 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ
外国人が絡む国際ロマンス詐欺も
ロマンス詐欺師はアプリ上のメッセージ等で相手に接触を図ります。
その際よくあるのは、ロマンス詐欺師が外国人や海外在住の日本人などの異性になりすまして、ターゲットに近づくケースです。
また中には実際に海外在住の個人や犯罪組織が、詐欺を目的にSNSのDM等でアプローチしてくるパターンもあります。
アフリカ人を中心に欧米の軍属や王室の関係者を騙り、かたことの日本語で接触してくる手口が、国際的な劇場型ロマンス詐欺の例として一時話題になりました。
国内外を舞台にしたストーリーで相手の感心を引き、かつ海外での事態をうたうことで仔細な手口を悟らせづらくする手法の詐欺は、国際ロマンス詐欺とも呼ばれます。
ロマンス詐欺でよくある手口
SNSやマッチングアプリを舞台としたロマンス詐欺で代表的な手口としては以下のようなものが挙げられます。
恋愛感情を悪用した振り込み詐欺
ロマンス詐欺で特に起きやすいのが、利用者の恋愛感情を悪用した振り込み詐欺です。
詐欺師はまずSNSやマッチングアプリのメッセージやりとりなど通じてターゲットに好意を抱かせた後、
- 取引に必要な資金を立て替えてほしい
- 弁護士費用を貸してほしい
- 家族が病気で治療費が必要
- 借金があるのでお金を貸してほしい
など、さまざまな理由で送金を求めてきます。
特にマッチングアプリは婚活・恋活目的で利用する人が大半です。
アプリでつながった相手に恋愛感情を持つのが自然な分、詐欺師としてはターゲットを狙いやすい環境です。
冷静に考えれば不審な内容のお願いでも、相手に好意を持っていると、何も疑わずに相手の言葉を信じてしまいがちです。
そうして、相手を信じてまとまった金額を振り込んだとたん、音信不通になります。
投資詐欺への勧誘
いわゆる投資詐欺もありがちな手口です。
詐欺師は、SNSやマッチングアプリを通じた交流で相手との関係が良くなってきたと見るや
- もうかる話がある
- 結婚資金を作るために投資しよう
などと言葉巧みに投資・もうけ話を持ちかけてきます。
もちろんまともな投資・もうけ話ではなく、「必要な手続きをするため」として詐欺的なサイトなどに誘導されるケースがほとんどです。
「少額でいいから」とお金を渡してしまったら最後、言葉巧みに勧誘されて最終的には多額のお金を搾り取られてしまいます。
ネットワークビジネスの勧誘
マッチングアプリで、ネットワークビジネスやマルチに勧誘されるケースもあります。
アプリ上でやりとりしているときは不審な点がなかったとしても、SNSで個別にやりとりしたり、実際に会ったりすると「もうかるビジネスがある」「簡単に稼げる」と勧誘が始まるパターンが多いようです。
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- 相談料
- 初回無料
※ご本人様・ご家族以外の方、被害者の方は60分1.1万円(税込)となります。
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- 土日
対応 - 可能
- 土日
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- 夜間
対応 - 可能
- 夜間
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- 夜間
対応 - 全国対応
- 夜間
※ご相談の内容は弁護士法の守秘義務に基づき、決して口外されません
ロマンス詐欺がSNSやマッチングアプリで流行する背景
SNSやマッチングアプリでロマンス詐欺などの犯罪が流行する原因としては、次のようなものが考えられます。
心理的なハードルの低さ
SNSやマッチングアプリを介したロマンス詐欺と従来からある対面等を含めた結婚詐欺の大きな違いは、その心理的なハードルの低さにあります。
オンライン上でのやりとりは気軽にできる分、表面的な相手の印象を信じて簡単に気を許してしまいがちです。
しかも恋愛のような個人的なことは他人に相談しにくいため、被害に気づくのも遅れてしまいます。
劇場型詐欺などによる手口の高度化
また、ロマンス詐欺の場合、犯人が個人とは限りません。組織的に犯罪が行われている可能性があることも事態をややこしくしています。
マッチングアプリを通じた投資詐欺には、複数の関係者が登場する劇場型詐欺もあるのです。
たとえば、詐欺サイトに誘導する場合は、詐欺師と詐欺サイトがグルになっています。
また、被害にあった人に対して「被害を回復してあげる」という名目で近づき、さらにお金を巻き上げるケースもあります。
仮想通貨取引の流行による国際的犯罪組織の暗躍
これまでの詐欺といえば、指定した口座に現金を振り込ませる手口が定番でした。
しかし仮想通貨(暗号通貨)の流行により、偽の仮想通貨投資サイトに誘導するなどして仮想通貨を送金させるケースも出てきています。
ロマンス詐欺の中には国際的な犯罪組織の関与も疑われるものもあり、そうしたケースでは仮想通貨の送金先が海外の口座・取引所になっていることも多いです。
お金の動きを探るのが難しいため、一度詐欺師に支払ってしまうとお金を取り戻すことは極めて困難になります。
ロマンス詐欺にまつわる近年の傾向
スマートフォンを持つ多くの方にとってSNSやマッチングアプリが人気を越えていつも使うツールになって以降、ロマンス詐欺として行われる内容にも変化が見られはじめています。
ロマンス詐欺から投資詐欺への誘導の増加
2024年3月に警察庁が発表した資料「SNS型投資・ロマンス詐欺の被害発生状況等について」によると、ロマンス詐欺事件で金銭を騙し取る方法として、投資の勧誘が増加していることが言及されています。
国際状況などの影響から円高や物価上昇の傾向が続く中、新NISAの登場など国民全体として投資への意欲が高く、相手の感心を引きやすい点や、投資の名目を使うと1回で多くの資金を動かすことができることmのあり、ロマンス詐欺師側が効率が良いと判断している可能性があります。
単純にロマンス詐欺だけ、投資詐欺だけなら怪しさを感じるであろう話の持ちかけも、その両方が絡むことで被害者側もつい利益を考え、真剣に検討してしまうかもしれません。
ロマンス詐欺で1億円超の被害が出るケースも複数発生しており、人間心理の隙を突く、ロマンス詐欺師たちの手口の巧妙さが垣間見えます。
国際から国内へ増加する日本人を名乗るロマンス詐欺
前述の通り、以前はアフリカ人なども目立った国際ロマンス詐欺から、現在は日本国内または国外在住の日本人を名乗る犯人によるロマンス詐欺が増加傾向にあります。
警察庁が令和6年6月に発表した「SNS型投資・SNS型ロマンス詐欺の被害発⽣状況(R6.1~R6.6)」によると、ロマンス詐欺師が詐称した身分としては、日本(国内)が約半数にあたる49.2%、日本(国外)6.4%、合計で55.6%にのぼるケースでが、自称日本人を謳った詐欺事案でした。
実現難しい「国際ロマンス詐欺の被害回復」
また、国際ロマンス詐欺の被害に遭った被害者に対して「国際ロマンス詐欺で受けた被害を回収する」と謳い、着手金を支払わせたものの、実際には手続きや被害金支払いが進まず、弁護士事務所とトラブルになるケースが多発しています。
国際ロマンス詐欺により被害者が振込んでしまったお金は、振込後、犯人側が準備した複数の別口座への移転を経るなど、資金洗浄が行われます。
そのため、国際ロマンス詐欺による被害回復は現実的に難しいことは各地の弁護士会が認めています。
参考:国際ロマンス詐欺案件を取り扱う弁護士業務広告の注意点 – 東京弁護士会
非弁提携の悪徳業者の存在も
それにも関わらず、非弁業者への名義貸しにより「国際ロマンス詐欺の被害回復」を謳う広告を打ち出し、国際ロマンス詐欺被害者に対する実質的な着手金詐欺にあたる活動を行っているケースも確認されています。
実際、国際ロマンス詐欺に関する事件で、元国会議員を含む数件の弁護士が逮捕もされています。
参考:元衆院議員で弁護士の今野智博容疑者を逮捕、名義を貸し詐欺被害者から5億円の着手金を集めた容疑
参考:「ロマンス詐欺」被害金回収うたい名義貸し 弁護士が起訴内容認める
国際ロマンス詐欺に対する相談先として弁護士が重要な存在となりますが、それでも、どの程度の、どういう形の解決が可能かは事案によって異なります。
実際に国際ロマンス詐欺の被害を相談する際は、相談先弁護士が信用のおける対応を期待できるか、慎重な判断も求められます。
ロマンス詐欺で逮捕された場合の罪状・罰則
ロマンス詐欺などで逮捕された場合、詐欺罪に問われる可能性があります。
詐欺罪の法定刑は1月以上10年以下の懲役であり、罰金刑はありません。
なお組織的な詐欺の場合は、組織犯罪処罰法により1年以上20年以下の懲役に法定刑が引き上げられます。
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ロマンス詐欺以外にもあるマッチングアプリの犯罪被害
マッチングアプリを舞台にした犯罪被害やトラブルはロマンス詐欺や悪徳商法だけではありません。
ストーカー被害などの男女トラブルや性犯罪に巻き込まれてしまう人もいます。
性犯罪につながる行動
マッチングアプリでの出会いをきっかけにセクハラやレイプなどの性犯罪に巻き込まれてしまう人もいます。
さらに、相手に性的な写真や動画を送ってしまった結果、ネットに写真・動画をばらまかれるリベンジポルノ被害、あるいは「拡散されたくなかったらお金を払え」と恐喝の被害に遭うケースも多いです。
ストーカー被害
マッチングアプリがきっかけでストーカー被害にあってしまうケースもあります。
特にありがちなのは、連絡先を交換した後に交際を断ったら相手の態度が豹変してストーカーになってしまうケースです。
しつこい電話やメール、LINEのIDをSNS上でさらされたといった被害が報告されます。
サクラ・身分詐称
悪質業者の運営するマッチングアプリ・サイトでは、運営側がサクラを雇っていることがあります。
いわゆる出会い系詐欺のように、メッセージのやりとりに必要な有料のポイントを買わせるケースもあります。
また詐欺とまでいかなくても、ホストなどが営業のためにマッチングアプリを利用していたり、既婚者が独身とウソをついて利用していたりするケースもあるようです。
ロマンス詐欺の被害を避けるためには?
ロマンス詐欺をはじめとした犯罪から身を守り、マッチングアプリを安全に利用するためには普段から危機管理を徹底することが大切です。
規約違反の行為をしようとする相手とはやりとりしない
マッチングアプリには規約があります。たとえば、外部サービスへの誘導やビジネスの勧誘行為などは規約で禁止されていることも多いです。
アプリの規約を確認し、規約違反の行為をしようとする相手とのやりとりは避けましょう。
すぐにLINEや連絡先を交換したがる相手に注意する
連絡先や住所など個人情報を安易に相手に教えないようにしましょう。
また、裸の写真などリベンジポルノに使われかねない写真や動画を送らないことも大切です。
すぐにLINEや連絡先を交換したがったり、わいせつな動画を送るように頼んできたりする相手とは距離を置くべきです。
マッチした人の知人・友人とは会わない
悪徳商法や詐欺は組織ぐるみで行われることも多いため、相手が詐欺師などの危ない人の場合は相手の「知人」「友人」も危ない人である確率が高いです。
マッチングした人の知人や友人には会わないようにしましょう。
お金の話が出たら相手を疑う
投資には必ずリスクがあります。他人に簡単にもうかる話を教えてくれる人はまずいません。
また、もっともらしい理由をつけて、お金を送らせようとする人にも注意が必要です。
お金の話が出たら、まず相手を疑いましょう。
自分ひとりで判断しない
特にロマンス詐欺の場合、詐欺師は自分に好意を持たせてから犯行に及びます。
そのため、渦中の本人にとって、相手を疑うことは難しいことです。
何か違和感を覚えることがあったら早めに周りの人に相談し、アドバイスをもらうようにしましょう。
まとめ
マッチングアプリで詐欺被害に遭った方は警察や弁護士に相談を
万が一マッチングアプリで詐欺被害にあってしまった場合、できるだけ早く警察や国民生活センターへ相談しましょう。
「お金を返してほしい」と思う人もいるかもしれませんが、一人で対応しようとするとかえって詐欺師に丸め込まれ、被害が拡大してしまうおそれもあります。
返金や損害賠償を検討する場合は自己解決しようとせず、弁護士に相談しましょう。
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※ご本人様・ご家族以外の方、被害者の方は60分1.1万円(税込)となります。
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